COVID-19:94例の胸部CT所見の推移

COVID-19:94例の胸部CT所見の推移_e0156318_2252711.png Radiologyから、COVID-19の94例の画像推移をまとめた報告です。

Bernheim A, et al.
Chest CT Findings in Coronavirus Disease-19 (COVID-19): Relationship to Duration of Infection
Radiology, Published Online:Feb 20 2020https://doi.org/10.1148/radiol.2020200463


方法:
 この後ろ向き研究では、2020年1月18日~2020年2月2日までに中国の4施設から121人の有症状COVID-19患者の胸部CT画像データを臨床症状と照らし合わせた。発症時期によって以下のように区分した。

・早期群:発症0~2日目(36人)
・中期群:発症3~5日目(33人)
・後期群:発症6~12日目(25人)


 基本的に連続患者を登録したが、18歳未満の症例は省いた。すべてのCT写真は、2人の独立した読影医によって解析された。発症時期が不明の症例27人をのぞいて、94人が解析対象となった。
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(患者背景:文献より引用)

結果:
 特筆すべきことに、早期群の36人中20人(56%)が正常の胸部CT所見だった。症状発現から期間を経ると、胸部CTで浸潤影や両側・末梢優位、広範囲の肺野病変、線状影、crazy-paving pattern、revese halo signといった異常所見は頻度を増していった。早期群の患者では36人中10人(28%)、中期群の患者では33人中25人(76%)、後期群の患者では25人中22人(88%)に両側性の陰影が観察された。
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(浸潤影と葉分布:文献より引用)
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(陰影:文献より引用)
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(経時的変化:文献より引用)





by otowelt | 2020-02-21 18:24 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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