IPFにおいて男性の性別は生存期間短縮と関連

IPFにおいて男性の性別は生存期間短縮と関連_e0156318_22381567.png 既知の知見ではありますが。
 
Zama T, et al.
Differences in clinical characteristics and outcomes between men and women with idiopathic pulmonary fibrosis: a multicenter retrospective cohort study.
CHEST, DOI: https://doi.org/10.1016/j.chest.2020.02.009


背景:
 IPFは男性優位の疾患である。過去のデータでは、男性は疾患進行や生存期間と関連していることが示されている。この性差の根拠は不明である。

リサーチクエスチョン:
 IPFにおける男性と女性の間の臨床的特徴とアウトカムに差はあるか?

試験デザインと方法:
 2つの三次ケアセンターにおけるIPFコホートで、肺移植あるいは死亡までの期間のアウトカムについて性差を調べた。アウトカム予測因子として、年齢、%努力性肺活量、%DLCO、BMI、喫煙歴、咳嗽・喀痰などの呼吸器症状、酸素療法の必要性を組み込んで解析した。これらの因子と死亡の関連を性別ごとに推定した。

結果:
 追跡データが得られたコホートに、1263人が登録された。約71%が男性だった。年齢、%FVC、%DLCOで補正したところ、男性は死亡あるいは肺移植のリスクが高かった(男性:ハザード比1.4、95%信頼区間1.2-1.7、p<0.001)。高齢、低%DLCO、咳嗽・喀痰の存在は、男性において無移植生存期間と負の関連がみられたが、女性ではみられなかった。咳嗽の関連のみが性別ごとに異なっていた(相互作用:p = 0.007)。

結論:
 男性はIPFにおける無移植生存期間の悪化と関連していた。本コホートにおいて、咳嗽は性別特異的な予測因子かもしれない。




by otowelt | 2020-03-17 00:27 | びまん性肺疾患

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優