本の紹介:そのエビデンス、妥当ですか?

 タイトルの文字数に限りがあり、省略させていただきました。スイマセン。
 さて、献本ありがとうございます。結論から書きましょう。小児科医・プライマリ・ケア医は全員買うべし。これは、近年まれに見る完成度の医学書です。感動すら覚えるクオリティ。間違いなく、医学書史に残る神本です。

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発売日:2020年4月14日
単行本 : 231 ページ
価格 : 3,400円 (税抜)
出版社 : 金芳堂
著者 : 大久保 祐輔先生 (著), 榊原 裕史先生(監修)

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 著者の大久保先生のことは、風のウワサで何となく知っていました。とはいえ、私は小児科医ではなく呼吸器内科医ですから、たくさん論文を読んでいる疫学に詳しい先生、という印象でした。
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 しかし、この本をペラペラめくり始めて、自分の井の中の蛙っぷりを痛感しました。何者ですか、この先生、エビデンスの怪物じゃないか。町内の運動会のリレーで、ウサイン・ボルトが出てくるらしいというウワサを聞いてワクワク待機していたら、超サイヤ人孫悟空が出てきたくらいびっくりしました。走っているのが見えない!(自分でも何を書いているのかよくわからない)
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 私が初めて書いた書籍は、シーニュ社から出版した「『寄り道』呼吸器診療」という本でした。普段から実臨床で感じる疑問を、エビデンスから紐解きながら解決する、そういう類の本です。大久保先生の本は、そのコンセプトと近いものですが、クオリティの高さに嫉妬するレベルでした。これをどうやって書き上げたのか、と思うくらい精緻かつ洗練された内容。一言一言に、エビデンスが裏付けされている。そしてコラムには、論文を読む上で必要な知識やノウハウが惜しみなく書かれている。全体的に、医学書10冊分くらいの内容と満足度がある。
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 繰り返しますが、これは、医学書史に残る神本です。
 もう一度書きます、神本です。





by otowelt | 2020-04-08 22:20 | その他

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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