COVID-19:ネーザルハイフローによるCOVID-19の管理

COVID-19:ネーザルハイフローによるCOVID-19の管理_e0156318_15255139.png 中国でも結構使われていたんですね。

Wang K, et al.
The experience of high-flow nasal cannula in hospitalized patients with 2019 novel coronavirus-infected pneumonia in two hospitals of Chongqing, China.
Ann Intensive Care. 2020 Mar 30;10(1):37.


背景:
 中国においてCOVID-19が拡大している(論文書いた当初の話)。ほとんどの重症患者は高流量鼻カニューレ(HFNC)による治療を受けた。しかしながら、HFNC使用に関するデータは不足している。

方法:
 われわれは、318人のCOVID-19の肺炎患者を後ろ向きに同定した(2020年1月1日~3月4日)。これらのうち、27人(8.4%)が重症呼吸不全に陥り、17人(63%)がHFNCによる初期酸素療法を受け、9人(33%)がNIV、1人(4%)が挿管された。HFNC失敗は、HFNC治療中にNIVあるいは挿管へ変更する必要性と定義された。

結果:
 17人のHFNCを受けた患者のうち7人(41%)がHFNC失敗となった。P/F比が200mmHgを超える患者ではHFNC失敗率は0%だったが、200mmHg以下の重症例では63%が失敗した(p = 0.04)。
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(HFNC失敗:文献より引用)

 HFNC開始1~2時間後の呼吸数の減少は成功群で大きかった(中央値26 [IQR: 25-29] → 23 [22-25], p = 0.03)。しかしながら、失敗群では有意に減少しなかった。HFNCが失敗した7人の患者でNIVが開始されたが、これらの患者はNIV開始1~2時間後P/F比が有意に改善した(HFNC装着時中央値114mmHg [IQR: 79-130]→NIV後中央値172mmHg [IQR150-208], p = 0.04)。しかしながら、NIVを装着した7人のうち2人(29%)は挿管にいたった。重症呼吸不全に陥った27人のうち、15%が挿管することとなった。

結論:
 COVID-19の肺炎に対して最もよく用いられていた換気補助はHFNCだった。P/F比が低い患者はHFNCが失敗しやすい。

コメント:
 個人的に気になったエアロゾルに関する記載。基本的には問題ないという論調です。
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by otowelt | 2020-04-12 16:30 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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