ATS:COPDにおける薬物治療の臨床プラクティスガイドライン

ATS:COPDにおける薬物治療の臨床プラクティスガイドライン_e0156318_152551100.png ATS独自のCOPD臨床プラクティスガイドラインです。GOLDの推奨とほぼ同じですね。

Linda Nici, et al.
Pharmacologic Management of COPD: An Official American Thoracic Society Clinical Practice Guideline.
AJRCCM, Published Online: April 13, 2020


1.呼吸困難や運動制限があるCOPD患者において、LAMA/LABA併用療法はLABA単剤あるいはLAMA単剤と比較してより効果的で同等の安全性か?

 呼吸困難や運動制限があるCOPD患者において、LABA単剤あるいはLAMA単剤よりもLAMA/LABA併用療法を推奨する。(強い推奨)

2.2剤併用療法を用いても呼吸困難や運動制限があるCOPD患者において、LAMA/LABA/ICSによるトリプル療法は2剤併用療法と比較してより効果的で同等の安全性か?

 2剤併用療法を用いても呼吸困難や運動制限があるCOPD患者において、過去1年に抗菌薬または経口ステロイドまたは入院を要する増悪が1回以上ある場合、LAMA/LABAよりもLAMA/LABA/ICSによるトリプル療法を推奨する。(条件つき推奨)

3.トリプル療法を受けているCOPD患者において、ICSは漸減中止すべきか?

 トリプル療法を受けているCOPD患者において、過去1年に増悪がなければICSは漸減中止してもよい。

4.血中好酸球増多があるCOPD患者において、長時間作用性気管支拡張薬に加えてICSを適用すべきか?

 血中好酸球増多があるCOPD患者において、過去1年に抗菌薬または経口ステロイドまたは入院を要する増悪が1回以上ある場合を除いて、長時間作用性気管支拡張薬にICSを加えるか加えないかの推奨はしない。そういった増悪歴がある場合、ICSの追加を支持する。

5.適切な治療にもかかわらず頻回な増悪や重度の増悪を繰り返すCOPD患者において、経口ステロイド維持投与は、非維持投与よりもより効果的で同等の安全性か?

 適切な治療にもかかわらず頻回な増悪や重度の増悪を繰り返すCOPD患者において、経口ステロイド維持投与は推奨しない。

6.適切な治療にもかかわらず進行性・抵抗性の呼吸困難ながあるCOPD患者において、オピオイドベースの治療は、無治療と比べてより効果的で同等の安全性か?

 適切な治療にもかかわらず進行性・抵抗性の呼吸困難ながあるCOPD患者において、呼吸困難のマネジメントに対して、個々の意思決定共有のもとオピオイドベースの治療を検討することを支持する。




by otowelt | 2020-04-22 00:59 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優