COVID-19:無症候性COVID-19肺炎の27.6%が症候性へ移行

COVID-19:無症候性COVID-19肺炎の27.6%が症候性へ移行_e0156318_15255139.png これは武漢ならではの研究ですね。

Meng H, et al.
CT imaging and clinical course of asymptomatic cases with COVID-19 pneumonia at admission in Wuhan, China.
J Infect. 2020 Apr 12. pii: S0163-4453(20)30211-5.


目的:
 無症候性のCOVID-19の肺炎のCT画像と臨床経過の特徴を記述すること。

方法:
 SARS-CoV-2 RT-PCRが陽性となったCOVID-19患者で、胸部CT上肺炎があるものの無症状である症例を、武漢大学人民医院において後ろ向きに登録した。CT画像所見と臨床経過を収集し、解析した。

結果:
 58人の無症候性COVID-19肺炎の症例が2020年1月1日から2020年2月23日までに入院した。全患者はSARS-CoV-2に曝露されていた。入院時、患者は無症状で検査所見も正常だった。CTでよくみられた所見は、GGO94.8%、末梢優位の分布75.9%、片側肺炎58.6%、1葉あるいは2葉の浸潤65.5%だった。短期的な経過では、16人(27.6%)がリンパ球減少とCRP上昇を伴う症状(主に発熱、咳嗽、倦怠感)を呈した。CT画像所見の進展が10人(17.2%)にみられた。平均入院期間は19.8±10.82日だった。進行がみられた患者は28.6±7.66日と長かった。

結論:
 無症候性のCOVID-19肺炎の患者のCT画像所見には明確な特徴がある。隠密的な感染としての無症候性感染症の側面があることから、一部の患者は短期間に急速に進行する可能性がある。COVID-19の無症候性患者のサーベイランスに注意を払うことが不可欠である。CT画像は、COVID-19肺炎の患者をスクリーニング・検出する上で、特にRT-PCRが陰性であるきわめて疑わしい無症候例において大きな価値がある。


by otowelt | 2020-04-16 22:02 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優