COVID-19:イベルメクチン単回投与が有効?
2020年 04月 24日

Amit Patel, et al.
Usefulness of Ivermectin in COVID-19 Illness
Patel, Amit, Usefulness of Ivermectin in COVID-19 Illness (April 19, 2020). Available at SSRN: https://ssrn.com/abstract=3580524
背景:
COVID-19には確立された抗ウイルス治療はない。
目的:
COVID-19に対するイベルメクチンの有効性を調べること。
デザイン:
2020年1月1日から2020年3月31日までにCOVID-19と診断された患者における国際多施設共同観察研究(傾向スコアマッチ症例対照研究)が実施された。
被験者:
SARS-CoV-2感染が検査的に確認されたCOVID-19入院患者。
曝露:
イベルメクチンの治療を受けていないCOVID-19患者に対して、イベルメクチン(150μg/kg)が単回投与された。
アウトカム:
COVID-19における生存。
結果:
3ヶ国169病院から704人のイベルメクチン治療患者、704人のコントロール患者が登録された。患者は、年齢、性別、人種、併存症、疾患重症度(qSOFA)でマッチされた。人工呼吸器装着を要した患者のうち、イベルメクチン群のほうが死亡率が低く(7.3% vs 21.3%)、総死亡率もイベルメクチンのほうが低かった(1.4% vs 8.5%; ハザード比0.20、95%信頼区間0.11-0.37, p<0.0001)。
結論:
COVID-19入院患者に対するイベルメクチン投与は、死亡率の低減と入院期間の短縮と関連していた。ランダム化比較試験が望まれる。
by otowelt
| 2020-04-24 10:44
| 感染症全般