MYSTIC試験:未治療非小細胞肺癌におけるデュルバルマブ+トレメリムマブ

MYSTIC試験:未治療非小細胞肺癌におけるデュルバルマブ+トレメリムマブ_e0156318_23261918.png TMBの条件つきですが、併用療法において効果が確認されています。

Naiyer A Rizvi, et al.
Durvalumab With or Without Tremelimumab vs Standard Chemotherapy in First-line Treatment of Metastatic Non–Small Cell Lung Cancer:The MYSTIC Phase 3 Randomized Clinical Trial.
JAMA Oncol. 2020 Apr 9;e200237.


背景・方法:
 MYSTIC試験は、未治療の病期IV非小細胞肺癌(NSCLC)患者(ドライバー遺伝子変異陰性)を対象として、デュルバルマブ単剤またはデュルバルマブ+抗CTLA-4抗体トレメリムマブ併用療法を、プラチナベースの標準化学療法と比較検討した多施設共同ランダム化非盲検国際第3相試験である。
 プライマリエンドポイントは、PD-L1発現25%以上の患者におけるデュルバルマブ単剤のOS、デュルバルマブ+トレメリムマブ併用療法のPFSおよびOSとし、いずれも標準化学療法と比較された。

結果:
 PD-L1発現が25%以上の488人を含む1118人がランダム化され、デュルバルマブ群374人、デュルバルマブ+トレメリムマブ群372人、コントロール群372人となった。
 プライマリエンドポイントであるPD-L1発現が25%以上の患者のOS中央値は標準化学療法の12.9ヶ月(95%信頼区間10.5-15.0ヶ月)に対して、デュルバルマブ単剤群16.3ヶ月(95%信頼区間12.2-20.8ヶ月)(ハザード比0.76、97.54%信頼区間0.56-1.02、P=0.04)、 デュルバルマブ+トレメリムマブ群11.9ヶ月(95%信頼区間9.0-17.7ヶ月)(ハザード比0.85、98.77%信頼区間 0.61-1.17、P =0.20)と有意差はなかった。
 PFSは標準化学療法群の5.4ヶ月(95%信頼区間4.6-5.8ヶ月)に対してデュルバルマブ+トレメリムマブ群3.9ヶ月(95%信頼区間2.8-5.0ヶ月)となった(ハザード比1.05、99.5%信頼区間0.72-1.53、P=0.71)。
 事前に規定されていた探索的解析では、血液中TMBがメガベースあたり20以上の809人において、OS中央値は標準化学療法群の10.0ヶ月(95%信頼区間8.1-11.7ヶ月)、デュルバルマブ+トレメリムマブ群は21.9ヶ月(95%信頼区間11.4-32.8ヶ月)であった(ハザード比0.49、95%信頼区間0.32-0.74)。

結論:
 MYSTIC試験では、プライマリエンドポイントは満たされなかった。ただし、血液中TMBがメガベースあたり20以上においてはデュルバルマブ+トレメリムマブ群のOS延長効果が確認された。





by otowelt | 2020-04-28 00:07 | 肺癌・その他腫瘍

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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