ERSガイドライン:COPDにおけるICS離脱
2020年 05月 09日
そろそろかなと思っていましたが、予想通りの推奨となりました。
James D Chalmers, et al.
Withdrawal of Inhaled Corticosteroids in Chronic Obstructive Pulmonary Disease: A European Respiratory Society Guideline.
Eur Respir J. 2020 May 4;2000351. doi: 10.1183/13993003.00351-2020.
概要:
気管支拡張薬に吸入ステロイド(ICS)を加えることで、一部のCOPD患者で増悪を減らすことができる。しかしながら、医学的利益が明らかでない集団に対してもICSは頻繁に用いられている。そのため、COPDに対するICS使用や明確な適応なしに用いられているICSの離脱についての個別アプローチが求められている。ERSは、包括的なエビデンスの統合をこころみた。研究の質についてはGRADEアプローチを用いて評価した。
結果、ERSガイドラインでは以下の推奨をおこなう。
1.頻回の増悪がないCOPD患者において、ICSの離脱を条件付きで推奨する。
2.末梢血好酸球数≧300/μLの患者ではICSを離脱しないよう強く推奨する。
3.もしICS離脱を試みるなら、1種類か2種類の長時間作用性気管支拡張薬を用いて治療することを強く推奨する。
※条件付きの理由:介入により良好な結果とそうでない結果のバランスに不確実性があるため。
James D Chalmers, et al.
Withdrawal of Inhaled Corticosteroids in Chronic Obstructive Pulmonary Disease: A European Respiratory Society Guideline.
Eur Respir J. 2020 May 4;2000351. doi: 10.1183/13993003.00351-2020.
概要:
気管支拡張薬に吸入ステロイド(ICS)を加えることで、一部のCOPD患者で増悪を減らすことができる。しかしながら、医学的利益が明らかでない集団に対してもICSは頻繁に用いられている。そのため、COPDに対するICS使用や明確な適応なしに用いられているICSの離脱についての個別アプローチが求められている。ERSは、包括的なエビデンスの統合をこころみた。研究の質についてはGRADEアプローチを用いて評価した。
結果、ERSガイドラインでは以下の推奨をおこなう。
1.頻回の増悪がないCOPD患者において、ICSの離脱を条件付きで推奨する。
2.末梢血好酸球数≧300/μLの患者ではICSを離脱しないよう強く推奨する。
3.もしICS離脱を試みるなら、1種類か2種類の長時間作用性気管支拡張薬を用いて治療することを強く推奨する。
※条件付きの理由:介入により良好な結果とそうでない結果のバランスに不確実性があるため。
by otowelt
| 2020-05-09 00:35
| 気管支喘息・COPD