COVID-19:退院時の肺機能検査は少なくとも3割の患者で異常

COVID-19:退院時の肺機能検査は少なくとも3割の患者で異常_e0156318_10432667.png よくこの研究ができましたね、と思いました。たぶん問題ないんでしょうけど、日本では難しいでしょうね・・・。

Xiaoneng Mo, et al.
Abnormal pulmonary function in COVID-19 patients at time of hospital discharge.
European Respiratory Journal 2020; DOI: 10.1183/13993003.01217-2020


概要:
 2020年2月5日~3月17日まで、臨床的に確認された非重症COVID-19患者を登録した。退院当日および退院前日にATS-ERSガイドラインに準じて肺機能検査が実施された。交差感染を最小限に抑えるために、DLCOはシングルブレス法で測定された。
 軽症例24人、肺炎例67人、重症肺炎例19人の110人が登録された。平均年齢は49.1歳で、55人が女性だった。44人(40%)の患者には最低1つの基礎疾患があり、23.6%が高血圧症、8.2%が糖尿病だった。慢性呼吸器疾患は3人(2.7%)のみだった(喘息患者1人、慢性気管支炎患者1人、気管支拡張症患者1人)。重症別の3群に、性別、喫煙歴、基礎疾患、BMIに差はなかった。
 発症から肺機能検査までの期間は、軽症例20±6日、肺炎例29±8日、重症肺炎例34±7日だった。退院当日、安静時のSpO2は全登録被験者で正常だった。
 肺機能検査の異常がみられたのは、%DLCO 51人(47.2%)、%TLC 27人(25.0%)、%FEV1 15人(13.6%)、%FVC 10人(9.1%)、1秒率 5人(4.5%)だった。軽症例の30.4%、肺炎例の42.4%、重症肺炎例の84.2%で異常がみられた(p <0.05)。重症肺炎例の%TLCは極めて低かった。


by otowelt | 2020-05-10 00:50 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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