COVID-19:一般病棟における腹臥位療法+非侵襲性換気の管理

COVID-19:一般病棟における腹臥位療法+非侵襲性換気の管理_e0156318_2201476.png 非侵襲性換気中でなくとも、ベッドで腹臥位になっているのも手だ、という見解もありましたね。

Chiara Sartini, et al.
Respiratory Parameters in Patients With COVID-19 After Using Noninvasive Ventilation in the Prone Position Outside the Intensive Care Unit
JAMA. Published online May 15, 2020. doi:10.1001/jama.2020.7861


背景:
 COVID-19のパンデミックは、呼吸サポートを要する患者が多く、ICUに過度な負担をかける懸念がなる。一般病棟における非侵襲的換気(NIV)の使用は一部の患者の治療代替となるが、腹臥位療法を併用した介入を報告する。

方法:
 2020年4月2日、イタリアのミラノにあるサンラッファエレ科学研究所において、ARDSのCOVID-19患者がICU(48人)または一般内科病棟(202人)で治療された。NIVは軽症~中等症のARDS患者62人に適用された。NIVの反応が悪い場合、集中治療医は腹臥位療法を併用したNIV管理を提案した、1時間継続して改善がありそうなら継続した。
 NIV前、NIV中、NIV後にSpO2、P/F比、快適性スケール(0:不快、10:快適)が評価された。退院した患者、腹臥位で治療された患者、挿管された患者の数を確認するために、治療開始14日の追跡がおこなわれた。

結果:
 4月2日にICU外で腹臥位療法+NIVで管理されている15人の平均年齢は59±6歳だった。13人が男性だった。1日あたりの併用管理時間は3時間(IQR1-6時間)だった。ベースラインと比較して、すべての患者は、腹臥位療法中および腹臥位療法後に呼吸数が低下した(両方ともP <.001)。また、すべての患者のSpO2、P/F比の改善がみられた(両方ともP <.001)。 12人の患者(80%)は、腹臥位療法後のSpO2、P/F比の改善があった。ベースラインと比較して、11人の患者(73.3%)は腹臥位療法による快適性が改善し、4人(26.7%)は同じだった。 13人の患者(86.7%)は、腹臥位療法後の快適性が改善し、2人(13.3%)は同じだった。14日間の追跡で、9人が自宅退院し、1人は改善、3人が継続中、1人が挿管・ICU管理となり、1人が死亡した。
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(文献より引用)

結論:
イタリアの1施設の一般内科病棟において、COVID-19のARDS患者に腹臥位療法+NIVを提供することが可能だった。 ベースライン時よりも呼吸数が軽減し、腹臥位療法中は酸素化が良好だった。




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by otowelt | 2020-05-16 13:24 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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