COVID-19:RECOVERY試験:デキサメタゾンは28日死亡率を低下

COVID-19:RECOVERY試験:デキサメタゾンは28日死亡率を低下_e0156318_2201476.png 最初に避けるべきとされていた全身性ステロイドだけが、臨床試験で効果をしっかり出しているという。

RECOVERY Collaborative Group.
Dexamethasone in Hospitalized Patients with Covid-19 - Preliminary Report.
N Engl J Med. 2020 Jul 17. doi: 10.1056/NEJMoa2021436.


背景:
 COVID-19はびまん性肺傷害と関連している。ステロイドは、炎症を介した肺傷害を調節し、それにより呼吸不全や死亡への進行を軽減する可能性がある。

方法:
 COVID-19で入院した患者を、ランダムに経口あるいは静注デキサメタゾン(6mg1日1回)10日間あるいは通常ケアにランダムに割り付けた。プライマリアウトカムは28日死亡率とした。ここでは、この比較について予備的な結果を報告する。

結果:
 2104人がデキサメタゾン群、4321人が通常ケア群に割り付けられた。デキサメタゾン群の482人(22.9%)、通常ケア群の1110人(25.7%)がランダム化から28日以内に死亡した(年齢を補正した率比0.83; 95%信頼区間0.75 to 0.93; P<0.001)。死亡率の群間差は、ランダム化時に患者が受けていた呼吸補助のレベルによってかなり変動した。侵襲性換気を受けている患者の間では、デキサメタゾン群で死亡の頻度が低かった(29.3% vs. 41.4%; 率比0.64; 95%信頼区間0.51 to 0.81)。侵襲性換気は受けていないが酸素投与を受けている患者でも低かった (23.3% vs. 26.2%; 率比0.82; 95%信頼区間0.72 to 0.94)。しかし、ランダム化時に呼吸補助を受けていない患者では差はみられなかった(17.8% vs. 14.0%; 率比1.19; 95%信頼区間0.91 to 1.55)。
COVID-19:RECOVERY試験:デキサメタゾンは28日死亡率を低下_e0156318_16551020.png
(文献より引用)

結論:
 COVID-19で入院した患者では、ランダム化時に侵襲的換気または酸素のみを投与されていた場合、デキサメタゾンの使用により28日死亡率が低下した。



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by otowelt | 2020-07-19 16:44 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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