COVID-19:心臓バイオマーカーはCOVID-19の予後を予測
2020年 07月 25日

Desiree Dawson, et al.
Prognostic value of Cardiac Biomarkers in COVID-19 Infection: A Meta-analysis
Res Sq
. 2020 Jun 13;rs.3.rs-34729.
背景:
複数のバイオマーカーが、多発臓器不全を伴うCOVID-19で上昇していることが示されているが、心臓バイオマーカーの予後予測因子については重症度と心損傷の間に不一致性がある。
リサーチクエスチョン:
このメタアナリシスの目標は、既報における心臓バイオマーカーの予後信頼性を評価することである。
試験デザインおよび方法:
2020年4月までの間の、重症あるいは非重症COVID-19で心臓バイオマーカーが測定された文献をPubMedから抽出した。加重平均差および95%信頼区間が算出され、ランダム効果メタアナリシスを用いて統合した。統合により、心損傷の死亡オッズ比を算出した。
結果:
死亡したCOVID-19患者のほうが、生存した患者よりも有意にトロポニン値が高かった(加重平均差0.58, 95%信頼区間0.42-0.71, p<0.001)。心損傷は、死亡の独立リスク因子だった(オッズ比6.641, 95%信頼区間1.26 - 35.1, p=0.03)。BNPには群間差はなかった。死亡あるいは重症だった患者では有意にD-dimerが上昇していた。CK値は、生存者よりも死亡者で有意に上昇していた(平均差0.47 95%信頼区間0.09-0.84, p=0.014)。
結論:
COVID-19における心臓バイオマーカーは予後および死亡を予測する。
by otowelt
| 2020-07-25 10:05
| 感染症全般