COVID-19:ICU外における非侵襲的呼吸補助の効果と安全性

COVID-19:ICU外における非侵襲的呼吸補助の効果と安全性_e0156318_10432667.png イタリアにおける医療混乱は、連日ニュースになりましたね。

Franco C, et al.
Feasibility and clinical impact of out-of-ICU non-invasive respiratory support in patients with COVID-19 related pneumonia.
Eur Respir J. 2020 Aug 3;2002130. doi: 10.1183/13993003.02130-2020.


背景:
 SARS-CoV-2のアウトブレイクはイタリアでも広がり、ICUベッドが不足し、非侵襲的呼吸補助(NRS)をICU外で使うこととなり、これは医療従事者スタッフへの汚染リスクとなった。NRSをICU外で用いることによる、病院スタッフへの安全性、実現性、アウトカムを調べた。

方法:
 この観察研究では、2020年3月1日~5月10日までに9病院の呼吸器病棟に入院した670人のCOVID-19患者を連続登録した。投薬、NRSのモード(例:高流量鼻カニュラ酸素療法[HFNC]、CPAP、NIV)、入院期間、挿管・死亡についてのデータを集めた。

結果:
 COVID-19全患者の69.3%が男性で、平均年齢は68±13歳だった。ベースラインのP/F比は152±79で、ほとんど(49.3%)がCPAPで治療された。
 非補正30日死亡率は26.9%で、HFNC適用患者では16%、CPAP適用患者では30%、NIV適用患者では30%だった。挿管実施率は27%で、HFNC適用患者では29%、CPAP適用患者では25%、NIV適用患者では28%だった。死亡率に関しては、NRSとは関連していなかった。
 挿管実施率と入院期間に群間差はなかった。死亡率は、年齢や併存症の増加とともに増えた。
 42人の医療従事者(11.4%)が感染ありと判明したが、そのうち入院を要したのは3人のみだった。
 
結論:
 ICU外におけるNRSは、実現可能でありアウトカムも良好である。ただ、スタッフへの汚染リスクと関連していた。





by otowelt | 2020-08-06 00:31 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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