自然気胸の既往は肺癌リスクを上昇させる
2020年 09月 10日
意外な結果でした。
Chien-Kuang Chen, et al.
Patients with spontaneous pneumothorax have a higher risk of developing lung cancer: A STROBE-compliant article.
Medicine (Baltimore). 2020 Jul 24;99(30):e21411.
背景:
肺癌は世界中で一般的な悪性腫瘍であり、リスク因子として気管支炎、喘息、結核、喫煙、大気汚染などがある。これらはまた、良性疾患である自然気胸の危険因子でもある。
方法:
自然気胸の既往がある患者は肺癌を発症するリスクが高いのではないかと仮定し、検証するための研究を立案した。集団ベースの台湾健康保険データベースを使用し、後ろ向きコホート研究を実施した。データベースには台湾の人口の99%以上が含まれた。自然気胸と肺癌の関係を評価するために、27,405人の気胸コホートと2000~2009年のデータを使用した109,620人の比較コホートを確立した。
結果:
多変量解析において、自然気胸の患者は、肺癌を発症する相対的リスクが高いことが示された。年齢、性別、高血圧、糖尿病、COPD、結核、喘息、気管支炎などの慢性肺疾患によって補正したハザード比は2.09(95%信頼区間1.69〜2.58)だった。自然気胸の頻度が高いと、肺癌を発症する相対リスクが高かった。自然気胸の頻度が1年に2回を超える場合、ハザード比は34.09(95%信頼区間22.74-51.10)だった。特に35歳から49歳の患者の間で、肺癌を発症する相対リスクが増加した。
結論:
自然気胸の発生頻度が高いほど、肺癌の相対リスクが高くなる。自然気胸の頻度が1年に2回を超える場合、肺癌のリスク増加は30倍以上となった。
Chien-Kuang Chen, et al.
Patients with spontaneous pneumothorax have a higher risk of developing lung cancer: A STROBE-compliant article.
Medicine (Baltimore). 2020 Jul 24;99(30):e21411.
背景:
肺癌は世界中で一般的な悪性腫瘍であり、リスク因子として気管支炎、喘息、結核、喫煙、大気汚染などがある。これらはまた、良性疾患である自然気胸の危険因子でもある。
方法:
自然気胸の既往がある患者は肺癌を発症するリスクが高いのではないかと仮定し、検証するための研究を立案した。集団ベースの台湾健康保険データベースを使用し、後ろ向きコホート研究を実施した。データベースには台湾の人口の99%以上が含まれた。自然気胸と肺癌の関係を評価するために、27,405人の気胸コホートと2000~2009年のデータを使用した109,620人の比較コホートを確立した。
結果:
多変量解析において、自然気胸の患者は、肺癌を発症する相対的リスクが高いことが示された。年齢、性別、高血圧、糖尿病、COPD、結核、喘息、気管支炎などの慢性肺疾患によって補正したハザード比は2.09(95%信頼区間1.69〜2.58)だった。自然気胸の頻度が高いと、肺癌を発症する相対リスクが高かった。自然気胸の頻度が1年に2回を超える場合、ハザード比は34.09(95%信頼区間22.74-51.10)だった。特に35歳から49歳の患者の間で、肺癌を発症する相対リスクが増加した。
結論:
自然気胸の発生頻度が高いほど、肺癌の相対リスクが高くなる。自然気胸の頻度が1年に2回を超える場合、肺癌のリスク増加は30倍以上となった。
by otowelt
| 2020-09-10 00:47
| 肺癌・その他腫瘍