COVID-19:喘息がもたらす影響

COVID-19:喘息がもたらす影響_e0156318_2201476.png 致死率は高いのですが・・・。

Choi YJ, et al.
Effect of Asthma and Asthma Medication on the Prognosis of Patients with COVID-19
Eur Respir J. 2020 Sep 25;2002226.


背景:
 COVID-19は世界中に広がっている。しかしながら、喘息、喘息治療、喘息重症度がCOVID-19の臨床アウトカムに与える影響はまだ十分に分かっていない。

方法:
 この研究には、2020年5月15日までにPCRで確認されたCOVID-19患者7590人が登録された。また、Health Insurance Review and Assessment(HIRA)により提供された医療請求データを使用した。喘息および喘息重症度(GINAによるステップ)は、診断コードおよび喘息の治療薬処方歴を使用して定義された。

結果:
 7590人のCOVID-19患者のうち、218人(2.9%)が基礎疾患として喘息を有していた。総医療費は、喘息を有するCOVID-19患者のほうが有意に高かった(単変量解析:オッズ比2.885; 95%信頼区間1.726-4.822)。基礎疾患に喘息があるCOVID-19患者の死亡率は、その他の患者よりも高かった(7.8% vs 2.8%, p<0.001)。
 しかしながら年齢、性別、基礎疾患で調整すると、喘息そのものは臨床アウトカム悪化の独立リスク因子ではなかった(オッズ比1.317; 95%信頼区間0.708–2.451)。また、喘息治療薬使用および喘息重症度はCOVID-19患者の臨床アウトカムに影響を与えなかった。しかし、短時間作用性β2刺激薬(SABA)は総医療費の増加の独立予測因子だった。単変量および多変量解析において、GINAステップ5の喘息は、ステップ1と比較して入院期間を有意に延長した。

結論:
 喘息患者は、COVID-19のアウトカムが不良だった。しかしながら、喘息、喘息治療、喘息重症度は独立したリスク因子ではなかった。



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by otowelt | 2020-09-28 00:15 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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