COVID-19:間質性肺疾患患者は死亡リスクが高い

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背景:
 間質性肺疾患(ILD)におけるCOVID-19の影響はよくわかっていない。

目的:
 COVID-19で入院したILD患者と、同時期にILDがない患者のアウトカムを評価するため、性別と基礎疾患が一致した集団を比較した。

方法:
 2020年3月1日~5月1日までにCOVID-19で入院したILD患者における国際多施設共同試験が実施され、ISARIC 4CコホートからのILD患者とCOVID-19入院患者が比較された。プライマリアウトカムは生存とした。セカンダリ解析では、IPFと非IPF-ILDを区別し、肺機能検査により死亡リスクを推定した。

結果:
 ヨーロッパで349人のILD患者データが登録され、そのうち161人は傾向スコアマッチで選択されたCOVID-19患者だった。COVID-19患者でILDがある場合の死亡率は49%(161人中79人)だった。年齢、性別、併存症でマッチしたILDがないコントロール患者と比較すると、ILDのあるCOVID-19患者の死亡リスクは高かった(ハザード比1.60、95%信頼区間1.17-2.18, p=0.003)。IPFの場合、このハザード比は1.74 になった(95%信頼区間1.16−2.60, p=0.007)。また、%努力性肺活量(FVC)が80%未満の患者はそれ以上の患者と比べて死亡リスクが高かった(ハザード比1.72、95%信頼区間1.05-2.83)。さらに、ILDのある肥満患者は死亡リスクが上昇した(ハザード比2.27、95%信頼区間1.39-3.71)。
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(文献より引用)

結論:
 ILD患者、特に肺機能が低下して肥満患者は、COVID-19による死亡リスクが高くなる。




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by otowelt | 2020-10-03 17:44 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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