COVID-19:RECOVERY試験:ロピナビル-リトナビルの有効性示されず

COVID-19:RECOVERY試験:ロピナビル-リトナビルの有効性示されず_e0156318_2201476.png RECOVERY試験は、イギリスNHSに属する176施設に入院したCOVID-19患者を対象に、治療薬の複数候補を評価するために設計されたもので、デキサメタゾンについては28日死亡率が低下したことが報告されています。カレトラ®はパンデミック早期から現場で使われなくなりましたね。



背景:
 ロピナビル-リトナビルは、in vitro活性、前臨床試験、観察研究に基づいて、COVID-19の治療法として提案されている。ロピナビル-リトナビルがCOVID-19の入院患者の転帰を改善するかどうかを評価するためのランダム化試験の結果を報告する。

方法:
 ランダム化オープンラベルプラットフォーム試験において、COVID-19で入院した患者を対象に、適用可能な治療と通常治療と比較した。RECOVERY試験はイギリスの176の病院で進行中である。同意した適格患者は、通常の標準治療のみ、または標準治療にロピナビル-リトナビル(400mg-100mg)のいずれかに、10日間または退院するまで割り付けられた(RECOVERY試験には、ヒドロキシクロロキン、デキサメタゾン、アジスロマイシンの使用が割り付けられた群もある)。プライマリアウトカムは28日間の総死亡率である。解析は対象となった患者のITTベースで行われた。

結果:
 2020年3月19日~2020年6月29日の間に、1616人の患者がロピナビル-リトナビル群にランダムに割り付けられ、3424人の患者が通常の標準治療を受けるよう割り当てられた。ロピナビル-リトナビル群の374人(23%)と通常標準治療群の767人(22%)が28日以内に死亡した(率比1.03、95%信頼区間0.91-1.17; p = 0.60)。結果は、事前に規定された全てのサブグループで一貫していた。退院までの期間または28日以内に退院した患者の割合にも有意差はなかった。ベースラインで人工呼吸器を使用していない患者では、人工呼吸器装着または死亡の複合エンドポイントを満たした割合にも有意差はなかった(リスク比1.09、95%信頼区間0.99-1.20; p = 0.092)。

結論:
 COVID-19で入院した患者に対するロピナビル-リトナビルは、28日間の死亡率、入院期間、または人工呼吸器装着・死亡のリスクの低下とは関連していなかった。ゆえに、COVID-19に対してロピナビル-リトナビルの使用は支持されない。




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by otowelt | 2020-10-10 21:50 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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