デラマニドのコンパッショネートユース中間解析
2020年 11月 30日

上司がよく処方していますが、私は数えるくらいしか処方したことがないです。他の抗結核薬と一緒に内服しているので、どの副作用がどの薬剤由来か判断できず、頑張ってもらうことも多い気がします。
背景:
デラマニドは多くの地域で多剤耐性結核(MDR-TB)の治療に承認されているが、まだ登録されていない地域では、コンパッショネートユースとして用いられる。当該プログラムを通して、デラマニドを投与された200人以上のMDR-TB患者の24週間の中間解析結果を報告する。
方法:
2014年~2019年の間にコンパッショネートユースでデラマニドの治療を受けたMDR-TB患者コホートにおいて、24週間の培養陰性および安全性プロファイルに関して評価した。
結果:
MDR-TB治療レジメンの一部としてデラマニドを投与された患者のうち、123人/202人(61%)はXDR-TB、、66人/202人(33%)はHIV重複感染、34人/202人(17%)は6~17歳の小児だった。デラマニド治療開始時に培養陽性で、他の抗結核薬と組み合わせて24週間のデラマニド治療を完了した患者のうち、培養陰性化が達成されたのは116人/147人(79%)だった。XDR-TB、HIV重複感染、小児患者の培養陰性化はそれぞれ69人/90人(77%)、44人/48人(92%)、20人/25人(80%)だった。もっともよくみられた副作用はQT延長だった(8%)。既報と比較して、新たな安全性の懸念は生じなかった。
結論:
他の抗結核薬と組み合わせたデラマニドの使用は、治療困難な耐性結核で高い培養陰性率を達成でき、良好な安全性プロファイルを有している。
by otowelt
| 2020-11-30 00:57
| 抗酸菌感染症