本の紹介:僕が「PCR」原理主義に反対する理由
2020年 12月 03日

前半は、岩田先生の半生が綴られていて、このまま本の最後まで行ってほしいなという思いもありました。ただ単純に、岩田先生が若い頃にどういう人生を歩んできたのか興味があったからでイヤイヤイヤもちろん今も十分お若いのですが!亀田総合病院のヘッドハンティングのくだりまで読み進めたとき、あれだけ波乱万丈な人生を送ってきたのに、まだ30歳というのだから、そりゃもう驚きしかありません。私にいたっては、オマエはなぜあれほど麻雀をしていたのかと、20年前の自分をボコりに行きたいくらいです。
「転院にはPCR陰性の確認が必要です」
全国のCOVID-19病棟を担当する医師が一度は聞いたことがあるセリフだと思います。この間もブログで書きましたが、コロナ禍でPCR陰性を確認したい「気持ち」は理解できなくもありません。しかし、「PCRの使い方が間違っているぞ」と反論したところで、施設同士の摩擦を生みますし、やはり笑顔で双方が転院調整できるためには、説明力とコミュニケーション力が求められます。残念ながら、私にはそれらがありません。特に後者は、もう治せと言っても治るものでもない。そして、PCRの議論に割かれる時間が今は惜しい。国民全体にはびこるPCR原理主義はかなり手ごわいぜ、というもっともらしい理由をつけて、転院先からやってくれと依頼されるSARS-CoV-2 PCRのオーダーボタンをポチッと押してしまうのです。
「念のためPCR」を導入している病院の医師も、そんなものに意味がないことを理解しているのではないでしょうか。「どこか」からの同調圧力に屈しているケースが大半であると信じたいです。

ベイズの定理についてかなり噛み砕いた説明があります。
「で、PCRって結局どうなの?」と思っている人と、岩田健太郎先生の半生に興味がある人は、是非読んでみてください。