COVID-19:診断後10週時点の肺機能障害

COVID-19:診断後10週時点の肺機能障害_e0156318_2201476.png ベースラインのスパイロメトリーが実質とれないので、診断時と比較できればいいんでしょうけど。


はじめに:
 COVID-19に罹患した後の状態に関する研究が少ないため、残存症状、肺機能、胸部CTを評価する横断研究を実施した。

方法:
 COVID-19診断後10週間の追跡期間中に、胸部CT、肺機能、関連症状が評価された。背景、診断時胸部CTスコア、血液検査結果が患者の診療録から収集された。肺機能、臨床的特徴、血液検査結果、胸部CT、症状スコアの関連を分析した。拘束性換気障害がある場合とない場合のサブグループ間の比較をおこなった。

結果:
 追跡期間中央値74±12日で220人の被験者が評価された。追跡時の症状スコアと胸部CTスコアの中央値はそれぞれ1(IQR = 0-2)と2(IQR = 0-6)だった。患者の46%は正常な肺機能だったが、TLCとTLCOが正常の下限を下回った頻度はそれぞれ38%、22%だった。拘束性換気障害は、入院期間(8 vs 6日; p = 0.003)、ICUへの入院(27% vs 13%; p = 0.009)、侵襲的人工呼吸管理(10% vs 0.7%)と関連していた(p = 0.001)。ただしベースラインおよび追跡時の症状スコアまたはCTスコアについては、有意ではなかった。

結論:
 COVID-19生存者の54%は、診断の10週間後に肺機能異常を有していた。拘束性換気障害は最もよくみられる肺機能障害であり、より重症の患者はこの病態に陥りやすい。それでもなお、拘束性換気障害は異常な画像検査結果や残存症状と関連付けられなかった。


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by otowelt | 2020-12-07 00:26 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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