サルコイドーシスに対する抗酸菌治療薬CLEARレジメン
2021年 01月 23日

ま、まじかよというくらいの併用レジメンですが・・・。効果なし。
第1相単施設研究では、8週間の抗酸菌治療はサルコイドーシスの努力性肺活量(FVC)を改善させるとされている。安全性と有効性の評価が多施設コホートで実施された。
リサーチクエスチョン:
この研究の目的は、サルコイドーシスにおける肺生理学的検査・免疫学的エンドポイントに対する抗酸菌治療の安全性と有効性を調べることである。
試験デザインおよび方法:
二重盲検プラセボ対照多施設共同試験において、肺サルコイドーシス患者がランダムにレボフロキサシン+エタンブトール+アジスロマイシン+リファブチン(CLEARレジメン)あるいはプラセボに16週間割り付けられ、FVCに対する効果をみた。プライマリアウトカムは、両群における%FVCの変化の比較である。セカンダリアウトカムは、6分間歩行距離、SGRQスコア、副作用イベント、ESAT-6免疫応答の減少とした。
結果:
ITT解析では、CLEARレジメン群49人のFVC変化(1.1%減)と、プラセボ群48人のFVC変化(0.02%減)に有意差はなかった(p=0.64)。6分間歩行距離のような生理学的パラメータも両群同等で、SGRQスコアはプラセボ群のほうが良好な変化だった(p=0.028)。per-protocol解析でも、16週時点でのFVC変化に有意差はなく、6分間歩行距離やSGRQスコアも同等だった。16週時点でのESAT-6免疫応答は、CLEARレジメンで有意な低下がみられたが(p=0.0003)、プラセボでは変化はなかった(p=0.24)。
結論:
サルコイドーシス患者における16週のCLEARレジメンは、ESAT-6免疫応答は有意に低下したものの、FVCや6分間歩行距離などの生理学的パラメータを改善させなかった。
by otowelt
| 2021-01-23 00:04
| サルコイドーシス