
既報と同じくらいですが、あらためてみてみると、頻度が高いんですね。
間質性肺疾患(ILD)は、多発性筋炎(PM)/皮膚筋炎(DM)患者の死亡率の最も重要な予後因子であるが、PM/DMにおけるILDの有病率は国によって異なる。この研究の目的は、PM/DMの患者における世界的なILDの有病率を決定することである。
方法:
2000年1月1日から2020年4月30日までに報告されたILDとPM/DMに関する研究のシステマティックレビューをおこなった。データを抽出し、不均一性が高いことから、ランダム効果モデルを使用して有病率を推定した。不均一性は、サブグループ解析と感度分析によって評価された。
結果:
10,130人の患者を対象とした合計34件の研究がメタアナリシスに含まれた。プールデータによると、PM/DM患者におけるILDの世界的な有病率は41%(95%信頼区間35-48%)であることがわかった。ただし、この有病率は地理的因子と時代的傾向によって異なっていた。PM/DMにおけるILDの有病率は、アジアで50%(95%信頼区間42-57%)、アメリカで23%(95%信頼区間15-31%)、ヨーロッパで26%(95%信頼区間18-34%)だった。ILDの有病率は、2000年~2010年に発表された研究と比較して、それ以降に報告された研究で高かった。DM、PM、CADMにおけるILD有病率は、それぞれ42%(95%信頼区間35-49%)、35%(95%信頼区間27-42%)、53%(95%信頼区間32-74%)だった。抗Jo-1および抗MDA5抗体の患者は、ILDの発症頻度が高かった。
結論:
PM/DM患者におけるILDの世界的有病率は約41%で、アジア人で多かった。特定の関連性を解明するには、さらに多くの研究が必要である。