慢性肺アスペルギルス症17290人の臨床的特徴

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 5年死亡率がかなり高いですね。個人的にはそこまで高くないのでは、と思っています。とりあえず、過去最大規模のデータです。

Maitre T, et al.
Chronic Pulmonary Aspergillosis: Prevalence, favouring pulmonary diseases and prognosis.
Eur Respir J . 2021 Jan 21;2003345.


背景:
 慢性肺アスペルギルス症(CPA)は、一般的な慢性肺疾患(CPD)の患者にみられる疾患である。有病率は結核(TB)の蔓延と関連しているが、低蔓延国では疫学・予後のデータが不足している。

方法:
 この研究の目的は、2009年から2018年の間にフランスに入院したCPA患者の臨床的特徴をみることである。フランスの全国行政病院データベースを使用し、入院CPA患者の有病率と死亡率を推定した。また、CPD、呼吸器科的介入、栄養失調との関連を評価した。

結果:
 2009年から2018年の間に、17,290人のCPA患者が入院した。この約10年のあいだ、有病率は増加した。ほとんどの患者は男性(63.5%)で、CPA診断時の年齢中央値は65歳だった。過去5年間の慢性閉塞性肺疾患(COPD)と気腫肺の割合はそれぞれ44%と22%だったが、結核と非結核性抗酸菌(NTM)感染は両方ともわずか3%だった。初回入院中、1年後、5年後の死亡率は、それぞれ17%、32%、45%だった。多変量解析では、65歳以上、男性、栄養失調、糖尿病または肺癌の病歴がある患者の死亡率が増加した。

結論:
 COPDまたは気腫肺のCPA患者の死亡リスクは、抗酸菌感染症の患者と比較して高かった。フランスでは、CPAは非結核性CPDによくみられる感染症である。



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by otowelt | 2021-02-17 00:56 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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