ECLIPSE/COPDGeneコホート:呼吸器系の増悪と胸筋面積の減少

 
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やはり、呼吸リハビリ大事ですねぇ。ちなみに、私もたまに気が向いたら筋トレするんですけど、1ヶ月に5回くらいしかやらないので、全く腹筋が割れません。
 
ちなみに呼吸に関連する筋肉には、以下のものがあります。呼吸器専門医試験で出ますよ!呼吸器内科医にとって、記憶しにくい筋肉たちです。


■呼吸筋:

 横隔膜、 外肋間筋、 内肋間筋、 斜角筋群
■呼吸補助筋:
 大胸筋、腹直筋


これらのほとんどは筋肉の容積そのものが小さいため、CT検査のスライス面により筋容量に大きな差ができてしまいます。また、容量が小さいことでまったく描出すらされない筋肉もあります。ゆえに、臨床研究においては大胸筋など大きな筋肉を選ぶのがよいとされています。



  • 概要:
■筋肉の消耗は、COPDにみられる肺外合併症であり、死亡リスクの増加と関連している。急性呼吸器増悪は筋肉機能の低下と関連しているが、それらの長期的影響に関するデータは不足している。この研究では、CT撮影による胸筋面積(PMA)の連続測定を使用して、呼吸器の急性悪化と長期的な筋肉喪失との関係を調査した。

■少なくとも10pack-yearの喫煙歴がある喫煙者の2つの前向き縦断的観察コホートが含まれた。ECLIPSEから1332人、COPDGene4384人が登録された。

■PMAは2期間で胸部CTによって測定された。自己申告による呼吸器系の悪化は、定期的な縦断的調査によって参加者から収集された。アウトカムは加齢に伴う筋肉の喪失である。

■年齢、性別、人種、BMIはベースラインPMAと関連していた。ECLIPSEでは、経時的なPMA悪化率は3年間で1.3%(95%信頼区間0.6〜1.9、p <0.001)、COPDGeneでは5年間で2.1%(95%信頼区間1.2-2.8, p<0.001)だった。呼吸リハビリテーションに参加した273人の個人では、過剰な筋肉面積の減少は観察されなかった。



COPD増悪を繰り返すたびに、やせていきますし、サルコペニアになってADLが低下していきます。いかにして寝たきりを回避するかが重要で、そのためには呼吸リハビリテーションをどのタイミングで導入するかが検討課題です。早すぎてもよくないという報告もあり、なかなか急性期の判断は難しいのです。



by otowelt | 2021-03-26 00:45 | 呼吸器その他

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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