第4波による大阪府の病床逼迫

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.大阪府7日間新規陽性者数(URL:http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/38215/00391753/1-5_daiyonpa.pdf

2021年4月7日の大阪府のSARS-CoV-2新規感染者数は過去最多となりました。重症病床患者も158人まで増加し、重症病床の転院引き受けが難しくなっている現状があります。実稼働ベースで重症病床使用率は90.8%まで上昇しています(158床/174床)。

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第4波は、直近2週間で4倍以上に「7日間陽性者数」が増加し、第2波、第3波を激しく上回る速度で拡大しています。緊急事態宣言の緩和が東京よりも3週間早かったため、卒業・入学・異動シーズンを迎えたこともあり、想定を上回る角度で患者数が増加しました。重症病床は、すでに第3波後半の余波で60床が稼働した高い発射台で第4波を迎えることとなりました。また、重症病床数全体もかなり減らしていたことから、感染の再増加に対応できず、急速な病床逼迫につながったものと思われます。

現状、実臨床ベースでの変異株の影響は明らかになっていませんが、すでに大阪府全体でかなりの割合にのぼるというのが真実であれば、時間単位で悪化する若年層COVID-19の両側肺炎は、変異株をみているのかもしれません(感染から重症化までの速度が1~2日早い)。N501Y変異が重症化リスクを上昇させているとされていますが、現場で変異株がすでにマジョリティになっているなら、もはや個室隔離の意味はなく、病床確保を優先する必要があります。E484K変異が免疫逃避に関連するため、こちらを隔離する意味合いは微レ存ですが、細かい配慮の意義がなくなるほどの病床逼迫が起こるかもしれません。

実運用ベースでの病床数を早急に第3波の「フェーズ4-2」確保病床数の224床まで戻すことと、私立病院にさらなる協力を仰ぐ必要があると思われますが、行政の施策が間に合わない可能性もあり、現実的には軽症中等症病床で重症患者を診切ることになると予想されます。





by otowelt | 2021-04-07 22:21 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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