COVID-19:ILDは重症化のリスク


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全体として、ILDがあるからCOVID-19が悪化したと思われる症例はそこまで多くありません。これはILDの有病率自体が低いためと思われます。韓国、漢陽大学からの報告を紹介します。



  • 概要
■間質性肺疾患(ILD)とCOVID-19の自然経過との関係に関するデータは限られている。この研究では、ILD患者が非ILD患者よりもCOVID-19に感染しやすいかどうかを調べ、COVID-19の患者の疾患重症度に対するILDの影響を評価した。

■韓国において、COVID-19(n=8070人)および1:15にマッチさせた年齢、性別、居住地が一致するコホート(n=12万1050人)の患者コホートが、2020年1月1日から2020年5月30日までの間に構築された。COVID-19コホートとマッチコホートの間でILD患者の割合を比較するため、ネステッド症例対照研究を実施した。COVID-19コホートでは、ILD・非ILDILD患者の重症リスクについても評価した。

■ILD患者の割合は、COVID-19コホートの方がマッチコホートよりも有意に高かった(0.8% vs 0.4%、p <0.001)。ILDを有するオッズ比は、マッチコホートよりもCOVID-19コホートで有意に高かった(補正オッズ比2.02、95%信頼区間1.54–2.61)。COVID-19コホートの患者の中では、ILD患者は、非ILD患者と比べて死亡率(13.4% vs 2.8%)、重症の割合(49.3% vs 13.1%)が高かった(すべてp <0.01)。 重症COVID-19のリスクは、非ILD患者よりILD患者の方が有意に高かった(補正オッズ比2.32、95%信頼区間1.24–4.01)。

■COVID-19発症リスクおよび重症化リスクは、非ILD患者よりILD患者の方が有意に高かった。
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. ILD患者・非ILDILD患者の比較(文献より引用)



実臨床ではほぼCADMと鑑別が不可能なのパターンもありますが(BMC Pulm Med . 2020 Nov 19;20(1):304.)、明らかな感染徴候があれば現時点ではCOVID-19のほうを考えるべきでしょう。しかし、初発症状が類似しているため、COVID-19と誤診されたCADMもあるのでしょうね。








by otowelt | 2021-05-22 00:27 | 感染症全般