当院にも何例か気胸を合併したCOVID-19の患者さんが入院してきました。ARDSの場合気胸合併率は高くなります(Heart Lung . 2020 Oct 14;S0147-9563(20)30397-6.)。
間質性肺炎の急性増悪時にも気胸を合併することをしばしば経験します。
- 概要
■システマティックレビューにおいて、COVID-19に関連した気胸の発生率、臨床的特徴、アウトカムについて説明した。
■2020年1月1日から2021年12月30日までの文献を「COVID-19」、「SARS-CoV-2」、「気胸」、「気胸」、「圧外傷」のキーワードを使用して、MEDLINE、Pubmed、Google Scholar データベースで同定した。
■9つの観察研究のうち、入院中のCOVID-19患者における気胸の発生率は0.3%と低かった。しかし、発生率は、侵襲的人工呼吸器 (IMV) を必要とする患者では 12.8~23.8%に増加し、死亡率は最大100%という報告まであった。
■COVID-19関連の気胸は、片側性で右側に多い傾向がある。年齢、既存の肺疾患、喫煙状況は、リスク因子であるとは示されなかった。
■気胸の診断までの時間は、入院から9.0~19.6日、IMV開始後では5.4日だった。
■COVID-19関連気胸は、特に高齢者の間で、長期入院、ICUへの入室、死亡のリスク増加と関連していた。