喘息に対するアジスロマイシンが気管支内腔に与える影響
2021年 08月 04日
- 概要
■この研究は、重度の遷延性喘息患者の気道壁厚に対するアジスロマイシン長期治療の効果を調査することを目的とした。
■ランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験において、重度の遷延性喘息患者に、アジスロマイシン(250 mg、1日2回、週3日)、プレドニゾロン(5 mg、1日2回)、またはプラセボのいずれかの群に8ヶ月間割り付けられた。
■高分解能CRによる右上葉のB1の気管支壁厚の改善をプライマリアウトカムとして設定した。セカンダリアウトカムには、咳の重症度、呼吸困難の重症度、ACTスコア、喘息増悪率、呼吸機能検査、FENOが含まれた。
■ランダム化された90人の被験者のうち、78人がアジスロマイシン群(n = 25)、プレドニゾロン群(n = 27)、プラセボ群(n = 26)による8ヶ月治療に割り付けられた。気管支壁厚のパーセンテージは、どのグループでも有意に変化しなかった。ただし、アジスロマイシンとプレドニゾロンで治療された被験者の内径と内腔面積は大幅に増加した(両方でp <0.05)。
■アジスロマイシンはまた、呼吸困難の重症度、ACTスコア、FENO、FEV1、FEF25-75、1秒率を有意に改善した(すべてp <0.05)。アジスロマイシンによる治療の8ヶ月後では、咳の重症度または喘息の悪化率は有意に変化していなかった。
結論として、アジスロマイシンによる長期治療は、重度の遷延性喘息患者の内径と内腔面積を増加させるという結果が得られました。ただ、気管支壁の厚さについては有意な変化をもたらしませんでした。
by otowelt
| 2021-08-04 00:26
| 気管支喘息・COPD