COPD増悪に対する吸入PI3Kδ阻害剤ネミラリシブ
2021年 07月 04日
次世代吸入薬の候補の1つになっています。PI3Kδって、どう読めばいいんですかね・・・。
- 概要
■この研究では、COPD急性増悪患者を対象に、ホスファチジルイノシトール 3-キナーゼδ(PI3Kδ)阻害剤である吸入ネミラリシブの安全性と有効性を評価した。
■二重盲検プラセボ対照試験において、COPD患者126人(気管支拡張薬投与後のFEV1 40〜80%)が1日1回吸入ネミラリシブ(1 mg)またはプラセボを84日間、標準治療に追加された。プライマリアウトカムは、28日後の特定の画像ベースの気道容積(siVaw)であり、ベイズ反復測定モデルにより分析された。
■合計126人の患者がランダム化されて治療を受けた。吸入ネミラリシブ群55人、プラセボ群49人が研究を完遂した。ネミラリシブ群とプラセボ群の患者を比較すると、プラセボ補正で28日目における遠位siVawはベースラインから18%増加した(95%確信区間-1%~42%)。有効治療割合> 0%だったのは96%で、実際の治療効果を示唆している。
■ネミラリシブで治療された患者は、プラセボと比較して、84日目にFEV1 107.3 mLの改善(ベースラインからの変化量、95%確信区間-2.1~215.5)が観察された。
by otowelt
| 2021-07-04 00:03
| 気管支喘息・COPD