新型コロナ、このままJAK阻害剤を制覇するのかな・・・。抗ウイルス薬併用はトファシチニブ群13.9%、プラセボ群12.4%と少ない結果でしたが、論文を読むと全例オセルタミビルということでした。
- 概要
■COVID-19の肺炎で入院した患者に対するJAK阻害剤であるトファシチニブの有効性と安全性は不明である。
■COVID-19の肺炎の入院した成人に、10mgのトファシチニブまたはプラセボを1日2回、最長14日間または退院するまで、ランダムに1:1の比率で割り付けた。プライマリアウトカムは、8ポイントの順序尺度(1~8点、8点が最悪)を使用して評価した28日目までの死亡または呼吸不全の発生とした。総死亡と安全性が評価された。
■289人の患者がブラジルの15施設でランダム化された。患者の89.3%が入院中に全身性ステロイドを投与された。28日目までの死亡または呼吸不全の累積発生率は、トファシチニブ群で18.1%、プラセボ群で29.0%だった(リスク比0.63; 95%信頼区間0.41〜0.97; P = 0.04)。28日目までの総死亡は、トファシチニブ群2.8%、プラセボ群5.5%だった(ハザード比、0.49; 95%信頼区間0.15〜1.63)。プラセボと比較して、トファシチニブの8ポイントスコアが悪いという比例オッズ比は14日目で0.60(95%信頼区間0.36〜1.00)、28日目で0.54(95%信頼区間0.27〜1.06)だった。重篤な有害事象は、トファシチニブ群で20例(14.1%)、プラセボ群で17例(12.0%)に発生した。