COVID-19:PROFLO研究:アウェイク腹臥位療法は挿管率を減らすか?

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CHESTで紹介されていたRaoofらのアルゴリズムについては以前紹介しました。

■参考記事:COVID-19:非挿管下での腹臥位療法

当院でも何例かにおこなったことがありましたが、臨床的に恩恵を受けていたかどうか・・・うーむ。

Facebookで示唆に富むコメントをいただき、タイトルを少し変更しました。正確には「対照群と腹臥位療法群の挿管率は同等」という解釈ですね。



  • 概要
■COVID-19患者における気管挿管率を改善する腹臥位療法の効果は確立されていない。この研究の目的は、中等度~重度の低酸素性呼吸不全のCOVID-19患者において、覚醒下での腹臥位療法が気管挿管を減少させるかどうか調べることである。

■多施設ランダム化試験を実施した。COVID-19患者で、呼吸補助のための高流量鼻カニュラ酸素療法または非侵襲性換気を適用され、1日あたり16時間の腹臥位療法が可能なP/F比200以下の成人患者を登録した。

■プライマリアウトカムは30日以内の気管挿管率とした。セカンダリアウトカムとして、30日死亡率、人工呼吸器非装着日数、入院期間、集中治療室滞在期間、非侵襲性換気の使用、臓器補助、有害事象が含まれた。なおこの試験は無益と判断され、早期に終了した。

■141人の患者のうち、75人がランダム化され、そのうち39人が対照群(腹臥位療法は推奨されないが主治医の裁量で可能とした)、36人が腹臥位療法群に割り付けられた。登録後30日以内に、対照群で13人の患者(33%)が気管挿管されたのに対し、腹臥位療法群では12人の患者(33%)が気管挿管された(ハザード比1.01、95%信頼区間0.46-2.21、P = 0.99)。腹臥位の時間は、1日あたり9.0時間[IQR 4.4-10.6]で、対照群では3.4時間[IQR 1.8-8.4]だった(P = 0.014)。グループ間のセカンダリアウトカムに差はなかった。
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. 気管挿管(文献より引用)


以上のことから、アウェイクの腹臥位療法は、腹臥位の時間は増加させますが挿管率を減らす効果はなかったとされました。ただ、対照群でも結構腹臥位をしてもらっているので、効果ありません!と断言できるものではなさそうです。



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by otowelt | 2021-06-30 00:18 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優