Long COVIDとして抑うつ症状を訴えて来院される方もいますが、入院中に元気がなくなる患者さんもおられます。
医療従事者が感染した場合の抑うつは低いとされていますので(BMJ Open . 2021 Jun 24;11(6):e046350.)、やはりCOVID-19に対する知識がまだ一般の人に不足しているという因子もありそうです。
- 概要
■COVID-19は世界的に苦痛をもたらした。しかし、患者に対する心理的影響は不明である。われわれは、メンタルヘルスの状態を判断し、COVID-19患者の不安とうつ病に関連する因子を調べた。
■単施設大学病院でCOVID-19患者を対象に4か月にわたって実施された横断的記述調査である。入院時にアラビア語版の病院不安抑うつ尺度(HADS)を使用して、抑うつと不安の症状を評価した。
■合計103人の参加者が含まれた。平均年齢は44.17±17.19歳だった。被験者の約54.4%が男性だった。103人の参加者のうち、36.89%と23.30%に不安またはうつ病の症状がみられた。すべての患者における不安サブスケールとうつ病サブスケールの平均スコアは、それぞれ6.45±4.29と5.38±4.47だった。
■年齢(p = 0.0004; p = 0.0002)、酸素飽和度(p = 0.0003; p = 0.0059)、入院(p <0.0001; p <0.0001)、家族のSARS-CoV-2感染(p = 0.0094; p = 0.0023)は、COVID-19患者の不安とうつ病にそれぞれ関連していた。また、性別も抑うつと関連していた(p = 0.0119)。
ケアチームが介入できればよいのですが、コロナ病棟のレッドゾーンにまでスタッフが入ってくるということは、どこの病院でもなかなかないように思われます。