本の紹介:フレームワークで考える内科診断
2021年 07月 03日
分厚い!熱量がすごいぜ・・・。田中竜馬先生が監訳された話題の本、「フレームワークで考える内科診断」を読ませていただきました。
監訳: 田中竜馬先生
紹介されている50のプロブレムは臨床において典型的なものではありますが、この本で重要なのは、「おまえさん、この病気をどう考える?」なのです。Mansoor先生のすごいところは、疾患の診断にいたるプロセスにあります。これをこの本では、フレームワークと書いています。たとえば、コインが落ちる音がする。「おまえさん、今の音は何だと思う?」「100円玉でしょうか」「ふむ、しかしそもそもなぜ貨幣だと思った?」という気づきを与えてくれるのがフレームワークです。まず、「コインが落ちるような高調音」には、貨幣以外にも酒瓶の蓋や自宅のカギなど、似ている音がたくさんあります。内科医の思い込みや先入観を払拭して、鑑別診断を俯瞰的にとらえる必要があります。
by otowelt
| 2021-07-03 00:00
| 内科一般