COVID-19:大阪府の現状(7月10日)

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定例報告みたいになってきましたが、大阪府のCOVID-19の現状について書きたいと思います。「裾野」からデータを見ていきたいと思います。SARS-CoV-2の新規陽性者数は下げ止まりの傾向があるものの、急増はなさそうです。そのため、ホテル療養者もまだ増えていません。

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軽症中等症病床もきわめて穏やかな運用が続いています。これも下げ止まり感があります。20~30歳台の入院が増えてきました。軽症例も多いですが、20歳台で結構広範囲の肺炎を発症しているケースもあって、これはデルタ型変異ウイルスをみているのかもしれません(多くの病院では変異ウイルスの検査はされておらず)。

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重症患者数については、第3波の収束時と同じ水準にまで減少しています。大阪府の実確保病床は390床まで増えており、ワクチンの効果も出始めていることから、医療逼迫は前波よりマシになるかもしれませんね。

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第4波は大阪が地獄でしたが、今回第5波に入りつつある状況で、すでに景色が違うのが関東です。東京都の軽症中等症入院患者数が明確な第5波入りを示唆しているように見えます。重症患者数は増えていませんが、ちょっとよくない傾向ですね。4回目の緊急事態宣言にどのくらいの抑制効果があるのか、注目したいと思います。


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by otowelt | 2021-07-10 11:17 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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