COVID-19:平均寿命およびyears of life lostへの影響


2005年~2025年のHuman Mortality Databaseを用いた37国対象のCOVID-19の死亡データを解析した論文がBMJから出ました。アフリカ、東南アジアの国はデータ取得の観点から、日本も含めて除外されています。


平均寿命の押し下げ(Lee-Carter model)とyears of life lost (YLL:WHO標準寿命表による2020年YLL観察値と2015-2019年期待値から算出)増加の2つをみています。パンデミックの影響を客観的に測定する方法として過剰死亡をみることが挙げられますが、死亡時の年齢が考慮されないという欠点があります。そのため、一定集団における早期死亡の推定にはYLLをみるのがよいかもしれません。

COVID-19以外の超過死亡も含めているので、COVID-19が原因とは断言できないのですが、非流行地域と顕著な違いがあり、今回のパンデミックが主原因と考えられます。インフルエンザと比較するのは恣意的ではありますが、確かにCOVID-19のYLLは大きそうです。ロシアやアメリカでは若年者層のYLL超過が目立ちますね。

本日Yahoo!ニュース記事で一般向けに解説していますので、そちらをどうぞ。

■新型コロナによって人類の寿命はどのくらい縮まったのか? 海外の研究結果から(URL:https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/20211117-00268339

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by otowelt | 2021-11-17 12:08 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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