LAMA吸入薬が目にかかると、緑内障発作が起こるのか?

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スピリーバ®やスピオルト®で使用されているレスピマットですが、ソフトミストが出てきます。これは「目にかからないようにしましょう」というのが今の主流ですが、ミストが目にかかったことで緑内障を本当に悪化させることがあるのだろうか?というのは個人的に長らく疑問でした。

「glaucoma」「tiotropium」などでいろいろ検索しても、論文的には何も引っかかりません。目にLAMAがかかって緑内障発作を起こしたという症例報告は、検索した限り1つだけでした。


このケースレポートは、右眼の激しい痛みと視力の低下を訴えた46歳の男性で、COPDに対してスピリーバ®ハンディヘラーを用いていました。レスピマットじゃないです、カプセル充填のハンディヘラーです。中に何が入っているのかな~とカプセルを分解したところ、中の粉末が目にかかってしまったそうです。その後すぐに閉塞隅角緑内障を発症しました。

今回の症例は白内障を合併しており、そもそも閉塞隅角緑内障のリスクが高い患者さんというのも一因でした。チオトロピウムのカプセルをそもそも開けるなんてとんでもないことですが、総曝露量を考えると、たとえばレスピマットによるソフトミストが目にかかったからといって、そうそう緑内障発作を起こすものだろうかという疑問は残ります。

一時的に眼球の表面にミストがかかるよりも、吸入薬として常用しているほうが影響は大きいように思ってしまいますが、ちょっとこのあたりは眼科医ではないのでコメントは差し控えておきますゴニョゴニョ。

もし「てやんでい!ソフトミストでも目にかかったら大変なんでい!」という経験がある方がいらっしゃったら、こっそりとメールでご教示お願いします。



by otowelt | 2021-12-20 00:58 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優