吸入薬アドヒアランスの規定因子

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慢性疾患の服薬アドヒアランスを比較すると、吸入薬が中心となる喘息やCOPDのアドヒアランスが極めて低いことが示されています(図)(Clin Med Res. 2013 Jun;11(2):54-65)。

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1日スキップしただけで疾患コントロールが悪くなるケースはありませんが、毎回処方のたびに「吸入薬はまだ家に余っています」を言ってくる患者さんは要注意です。余るはずがない薬剤が蓄積して余っているというのは、吸入できていない証拠なのですから。吸入する時間帯を余裕のある眠前にする、あるいは1日2回の吸入にして1回の吸い忘れのインパクトを相対的に減らすといった工夫も可能です。


Monteiro C, et al. Determining factors associated with inhaled therapy adherence on asthma and COPD: A systematic review and meta-analysis of the global literature. Respir Med. 2021 Dec 21;191:106724.

  • 概要
■喘息やCOPDの吸入治療では、治療におけるアドヒアランスが大きな問題であると報告されている。われわれは、これらの患者におけるアドヒアランスの主な規定因子について文献をレビューした。

■Cochrane Library、MEDLINE、EMBASE、ISI Web of Scienceの各データベースを用いて検索を行った。喘息またはCOPDの吸入治療のアドヒアランスに関して報告した観察研究、疫学的研究(コホート研究、症例対照研究、横断研究)を含めた。ランダム効果メタアナリシスにより、効果推定値の要約を行った。

■47の研究が含まれ、合計54,765人の参加者が含まれた。メタアナリシスでは、吸入治療のアドヒアランスの有意な決定要因は、高齢[リスク比1.07 (95%信頼区間1.03-1.10); I2 = 94%; p < 0.0001]、良好な疾患知識/リテラシー[リスク比1.37 (95%信頼区間1.28-1.47); I2= 14%; p = 0.33]、肥満[リスク比1.30 (95%信頼区間1.12-1.50); I2 = 0; p = 0.37]、良好な認知パフォーマンス[リスク比1.28(95%信頼区間1.17-1.40); I2= 0;p = 0.62];高所得[リスク比1.63(95%信頼区間1.05-2.56); I2 = 0;p = 0.52];被雇用者[リスク比0.87(95%信頼区間0.83-0.90); I2= 0;p = 0.76]、複数の薬剤/吸入器の使用[リスク比0.81(95%信頼区間0.79-0.84); I2= 0;p = 0.80]だった。全体として、エビデンスの強さは低~中程度だった。






by otowelt | 2022-01-07 00:14 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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