RA-ILDの急性増悪の頻度とリスク因子

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RA-ILDの3分の1が急性増悪を起こすという後ろ向きの研究です。長い目線で見ると、何かしらの感染症は起こりやすいのは確かでしょうが、両肺の肺炎を起こす頻度がここまで高いものでしょうか。

RA-ILD急性増悪に対しては高用量ステロイドが用いられるのが一般的ですが、免疫抑制剤の併用が現在も検討されています。最近、IVCYについては少し否定的な研究が出ています(Semin Arthritis Rheum . 2021 Oct;51(5):977-982.)。




  • 概要
■間質性肺疾患(ILD)は、関節リウマチ(RA)の死亡率上昇と関連している。さらに、急性増悪(AE)は、RA-ILDの致死的な合併症である。しかし、RA-ILDにおけるAEに関するデータはほとんどない。

■RA-ILD患者310人の臨床データを後ろ向きに解析した。RA-ILDのAEは、30日以内に新たな両側肺浸潤を伴う呼吸困難の急性増悪と定義した。

■平均年齢は61.9歳、女性は56.2%だった。追跡期間中(中央値47.7ヶ月)、RA-ILDのAEは87人(28.1%)に発生した。RA-ILD患者における1年、3年、5年の累積AE発生率は、それぞれ9.2%、19.8%、29.4%だった。喫煙歴、FVCの低下、6分間歩行距離の低下がAE発症の有意なリスク因子だった。年齢、性別、喫煙歴、肺機能、運動能力、HRCTパターンで調整した多変量Cox解析では、AEはRA-ILD患者の全生存に対する有意な予後予測因子だった(ハザード比 2.423; 95%信頼区間1.605-3.660; P <0.001 )。AE後の30日、90日死亡率はそれぞれ12.6%、29.9%だった。






by otowelt | 2022-02-01 00:44 | びまん性肺疾患

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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