
オミクロン株が主体となっている第6波の感染者数が過去最高を記録しており、入院患者数も過去最高になっています。当初は若年層が多かったのですが、高齢者クラスターに移ってきて、現在そこからまた少し若年層(60~70代)に移ってきた感じです。
第6波が始まった初期と比べると中等症IIが多いです(恣意的ですが前後に分けてみました)。もともと予備能が低い高齢者に軽度の肺炎を発症し、酸素を適用する場合も中等症IIに区分していますので、実態をどこまで反映しているかは何とも言えないところです。とはいえ、行政も「基礎疾患のある高齢者だから」という理由ではなく、酸素飽和度が低いなど、しぼった症例にしている印象です。
胸部CTではアルファ株やデルタ株と同様の両肺すりガラス陰影がよく観察されており、これが本当にあのオミクロン株なのかどうかちょっとわかりません。全体の数が多いので、中等症I以上の患者数も引っ張られて増えている印象ですが、デルタ株が混ざっているのかな・・・?
最近は3人に1人以上が中等症IIになっており、あまり最近使うことがなかったベクルリーや全身性ステロイドがよく処方されています。