ILAの進行リスク因子

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ご存知ILAに関する新しいエビデンスです。以下のことが示されました。

  • ILAの有病率は年齢とともに直線的に増加する。
  • 胸膜直下の非線維性ILAの約半数は4年以上の経過で放射線学的に進行する。
  • 網状影の存在は放射線学的進行のリスク因子である。



  • 概要
■ILAは、臨床の場で確認されることが多くなってきている。特に胸膜直下の非線維性ILAについて、経時的な進行のリスクや挙動のリスク因子はまだほとんど分かっていない。

■大規模健診集団におけるILAの年齢別有病率および胸膜直下の非線維性ILAの経時的な放射線学的進行リスクを明らかにし、網状影が放射線学的進行のリスクにどのように寄与しているかを明らかにすることを目的とした。

■Fleischner societyによるILA定義に基づき、健康診断を受けた地域住民の低線量胸部CTデータを用いてILAを評価した。多変量ロジスティック回帰を用いて、放射線学的進行のリスクを評価した。

・Fleischner SocietyによるILAの定義:
 臨床的に間質性肺疾患(ILD)が疑われない患者において、間質性肺疾患に適合する可能性のある特定のCT所見

■15万5539人中、3300人(2.1%)にILAを有することが確認された。大半(81.7%)は胸膜直下の非線維性ILAと定義された。ILA有病率は年齢とともに直線的に増加した。胸膜直下の非線維性ILA患者454人のうち、198人(43.6%)が4年以上にわたって放射線学的な進行を示した。最初の画像診断で網状影があることは、放射線学的進行の独立予測因子だった(オッズ比1.9; 95%信頼区間1.2-3.0, P=0.0040)。広範な網状影を有する胸膜直下の非線維性ILAと胸膜直下の線維性ILAとの間に放射線学的進行の差は確認されなかった(73.0% vs 68.8%、P=0.7626)。






by otowelt | 2022-05-09 01:05 | びまん性肺疾患

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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