本の紹介:対話で変わる 誤嚥性肺炎診療

誤嚥の世界ではもう知らぬ人がいないであろう吉松由貴先生の著書。1年前にとんでもねえ著書を出して、わずか1年ではんぱねえ著書を出してきました。
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発売日:2022年5月13日
単行本 : 264ページ
価格 : 3,800円 (税別)
出版社 : 日経BP
著者: 吉松 由貴先生


吉松先生が本を書くたびに言ってやろうと思っているのですが、はるか昔、当院の呼吸器セミナーに彼女が来ていたことが知り合ったきっかけです。私は日本どころか大阪から出ることもなくひっそり呼吸器診療をしていますが、彼女はもう活動がワールドワイド。現在は、心のふるさとイギリスにいらっしゃるそうです。

私と同じく、日経メディカルに彼女も連載を持っていて、イギリスで生活が落ち着いたのか、最近また再開されたようで嬉しい限りです。

今回著書を献本いただいたのですが、だいたいこういうパターンって、出版社から「著者より先生への献本希望がありました」みたいなメッセージのことが多いんです。でも彼女は、ものすごく丁寧で、ちゃんと個人あてのメッセージを入れてくれたんですよね。「意義ある発信を続けられるご様子、尊敬しております」と書いてあって、オジサン涙が出てきちゃう。

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私も呼吸器内科医なので、誤嚥性肺炎の症例はたくさん診療しているのですが、医師8年目あたりでしょうか、なんとなく徒労感のようなものもあって、ベッドサイドから足が遠のくフェーズがやってきました。

昔は誤嚥性肺炎の本などなくて、個々にがむしゃらに向き合うしかなかったですし、ずっとそう接してきたつもりですが、エビデンス・ベースドな疾患のほうに興味がそそられ、医学論文を読んで難しい疾患や感度・特異度なんかにとらわれてしまった。転院を予定していた療養型病院の医師から「今どういう食事をとっておられますか?」と聞かれてとっさに答えられなかったとき、「あ、これはダメだな、初心にかえらないと」と思いました。

この太さの誤嚥性肺炎の医学書が単著で2冊も書ける彼女のバイタリティも凄いと思いますが、熱が冷めることなく走り続けている姿勢に感銘を受けます。自分を振り返る機会をいつももらっている気がします。ありがとうございます。



by otowelt | 2022-05-11 00:57 | その他

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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