IPFに対するホスホジエラスターゼ4B阻害剤BI 1015550


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PDE4阻害剤の分野でも、IPF治療薬ではベーリンガー一強になってきました。ニンテダニブ+PDE4阻害剤がスタンダードになるかもしれませんね。すでにFDAでブレークスルーセラピーに指定されています。



Richeldi L, et al. Trial of a Preferential Phosphodiesterase 4B Inhibitor for Idiopathic Pulmonary Fibrosis. N Engl J Med . 2022 May 15. doi: 10.1056/NEJMoa2201737.

■ホスホジエラスターゼ4阻害は、抗炎症および抗線維化作用と関連しており、IPF患者において有益である可能性がある。

■第2相二重盲検プラセボ対照試験で、IPF患者におけるPDE4Bサブタイプの経口阻害剤であるBI 1015550の有効性と安全性を検討した。患者を、BI 1015550 を18mg1日2回投与する群とプラセボを投与する群に2:1の割合でランダムに割り付けた。主要評価項目は、12週間後の努力性肺活量(FVC)のベースラインからの変化とし、背景となる抗線維化薬の不使用・使用によって層別化しベイズ統計的アプローチした。

■147人の患者がBI 1015550またはプラセボの投与にランダムに割り付けられた。抗線維化薬をバックグラウンドで使用していない患者において、FVC変化の中央値はBI 1015550 群で 5.7mL(95%信頼区間-39.1~50.5)、プラセボ群で-81.7mL(95% 信頼区間-133.5~-44.8)となった(中央値:差88.4mL;95% 信憑区間は29.5~154.2;BI 1015550がプラセボに対して優れている確率0.998 )。抗線維化薬の使用が背景にある患者では、FVC変化の中央値は、BI 1015550群で2.7mL(95%信頼区間-32.8~38.2)、プラセボ群で-59.2mL(95%信頼区間-111.8~17.9)(中央値:差62.4mL、95%信頼区間6.3~125.5、BI 1015550 がプラセボに対して優れている確率0.986)だった。反復測定による混合モデル解析では、ベイズ解析の結果と一致する結果だった。最も頻度の高い有害事象は下痢であった。合計13人の患者が、有害事象のために BI 1015550 の投与を中止した。重篤な有害事象については、2つの試験群で同程度だった。






by otowelt | 2022-05-19 00:01 | びまん性肺疾患

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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