COVID-19:大阪府の現状(8月1日)
2022年 08月 01日



全体の半数が80歳以上で、ADLが不良の高齢者が多く、基礎疾患に対して新型コロナが嫌がらせしているような構図が多いです。肺炎もよく見かけますが、オミクロン株以前のウイルス性肺炎のすりガラス陰影より浸潤影主体の陰影が多いようです。細菌性や誤嚥性の合併を見ているのかどうか、よくわかりません。酸素飽和度が低下した中等症IIも多いですが、当院の胸部CTでは肺炎がひどくないケースもあり、このテーマでよく議論されるのが「全身性ステロイドをどの範囲まで広げるか」です。正解はないのですが、ずるずると長引かせないことが大事かなと思います。
比較的若い年齢層では、特に女性に喉頭炎・嗄声の症例が目立ちます。ただ、この1週間は高齢者主体の入院に移り変わってきています。高齢者の喉頭炎や嗄声はあまり多くありません。理由はよく分からないです。
救急搬送困難搬送事例も目立って増えてきました。それなりの医療逼迫になってきている、というのが実感です。
どの病院も職員感染例が多いです。多くの施設が4回目のワクチンは8月第2週以降になるでしょう。抗体価が上がるにしても、そのときには流行曲線のピークを過ぎているかもしれません。職員が感染すると、人手が削がれてしまい、業務が回らなくなるという崖っぷちの状況の病院もあると思います。
by otowelt
| 2022-08-01 19:35
| 感染症全般