呼吸困難で救急受診したCOPD患者の特徴
2022年 08月 29日
GOLDガイドラインに沿った適切な投与量であれば、救急受診を回避できる可能性があります。症状がコントロールされていても全体の45%がICSを使われていたというのは興味深いですね。
Bergs I, et al. Emergency Department Visits Due to Dyspnea: Association with Inhalation Therapy in COPD and Cases with Adverse Drug Reactions. Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2022 Aug 11;17:1827-1834.
- 概要
■呼吸困難はCOPDの代表的な症状であり、救急外来受診の原因となったり、悪影響を及ぼしたりする。ガイドラインに基づく吸入療法は、COPD患者の呼吸困難の軽減を目的としている。本研究では、ドイツのADREDデータベースのデータを用いて、救急外来を受診した多剤併用療法を適用されているCOPD患者において、ガイドライン推奨レジメンが臨床現場でどのように運用されているかを分析した。
■合計269例のCOPD患者が特定された。全症例について、GOLD病期とガイドライン推奨レジメンを分析した。救急外来受診時に確認された呼吸困難やその他症状を分析し、ガイドライン推奨レジメンの吸入療法を受けた患者と受けなかった患者を比較した。
■合計269例のCOPD患者が特定された。全症例について、GOLD病期とガイドライン推奨レジメンを分析した。救急外来受診時に確認された呼吸困難やその他症状を分析し、ガイドライン推奨レジメンの吸入療法を受けた患者と受けなかった患者を比較した。
■GOLD病期が記録されている全112例のうち41%(n=46)が、現行ガイドラインと比べて過少量の治療を受けていた。呼吸困難は、このコホートで最もよくみられた症状(32%、n = 36)であり、吸入療法の過少投与を受けている患者においてより頻繁に発生することがわかった(p < 0.01)。
■LABA/LAMA併用療法で十分に症状がコントロールされているにもかかわらず、45%の症例がICSを使用していた。
by otowelt
| 2022-08-29 01:54
| 気管支喘息・COPD