1分間椅子立ち上がりテストの膝の角度は補正すべきか?
2022年 10月 17日
運動耐容能をみる検査は、1分間椅子立ち上がりテストに移り変わりつつあり、6分間歩行試験などは過去のものとなるかもしれません。
1分間椅子立ち上がりテストの椅子の高さによって、検査パフォーマンスに差がでるのではないかという意見は耳にしたことがあります。それを比較しようという試みです。
1分間STSの手法については、ベーリンガーインゲルハイム社に動画が公開されているので、是非参考にしてください(URL:https://pro.boehringer-ingelheim.com/jp/product/ofev/1-minute-sit-to-stand-test-preparation-video-with-audio)。ただしこれは、COPDではなく、オフェブに関するコンテンツです。
- 概要
■COPD患者において、一般的に使用されている標準的な椅子の座面高46cm(1MSTSSTD)と比較して、膝屈曲90°まで個別に調整した座面高(1MSTSIND)を用いた1分間立ち座り(1MSTS)テストの反復回数に違いがあるかどうか調べた。
■2020年8月から2021年3月にかけて、スイスのリハビリテーション専門クリニックにおいて、COPD患者を対象に単施設単盲検ランダム化クロスオーバー試験を実施した。学習用1MSTSテストの後、すべての参加者は、連続した日にランダムな順序で2つの1MSTSテストを行った。参加者は、試験プロトコルの詳細な情報を受け取っておらず、盲検化された。
■49人のCOPD患者(47%が女性)が参加した。順序と被験者で調整した回帰モデルでは、1MSTSINDでは1MSTSSTDに比べて1MSTSテストの成績が低かった(-0.78反復、95%信頼区間-1.47~-0.11 )。膝の角度と交互作用項(1MSTSIND×膝の角度)を追加した2つ目の回帰モデルでは、交互作用項は0.18(95%信頼区間0.05〜0.30)と有意であった。誤差の許容範囲は、-5.5から4反復の間だった。
■2020年8月から2021年3月にかけて、スイスのリハビリテーション専門クリニックにおいて、COPD患者を対象に単施設単盲検ランダム化クロスオーバー試験を実施した。学習用1MSTSテストの後、すべての参加者は、連続した日にランダムな順序で2つの1MSTSテストを行った。参加者は、試験プロトコルの詳細な情報を受け取っておらず、盲検化された。
■49人のCOPD患者(47%が女性)が参加した。順序と被験者で調整した回帰モデルでは、1MSTSINDでは1MSTSSTDに比べて1MSTSテストの成績が低かった(-0.78反復、95%信頼区間-1.47~-0.11 )。膝の角度と交互作用項(1MSTSIND×膝の角度)を追加した2つ目の回帰モデルでは、交互作用項は0.18(95%信頼区間0.05〜0.30)と有意であった。誤差の許容範囲は、-5.5から4反復の間だった。
by otowelt
| 2022-10-17 00:26
| 気管支喘息・COPD