線維性過敏性肺炎における抗原回避の生存曲線


f-HPにおいても抗原回避が有効とする報告が海外からも出ていますね。日本からは、2週間の抗原回避試験のみから慢性HPと診断することは困難であったものの、臨床パラメータの改善は HP の診断を支持するという報告があります(Respir Investig. 2015 Sep;53(5):217-24.)。



  • 概要
■線維性過敏性肺炎(f-HP)患者の30-50%では、原因と思われる抗原が同定されないことがある。このような状況下で、抗原の同定と回避が臨床的に有益であるかどうかは不明である。我々は、抗原の同定と回避が、線維性疾患患者の臨床経過を改善する可能性があると仮説を立てた。

■2005年1月から2018年12月までにMayo Clinic Rochesterで評価された国際的ガイダンスでf-HPと診断された患者を対象とした。原因抗原と抗原回避は具体的に定義し、診療記録のレビューにより確認した。Cox比例ハザード回帰を用いて、全死亡または肺移植のいずれかの予測因子としての抗原同定と回避について評価した。
線維性過敏性肺炎における抗原回避の生存曲線_e0156318_01003508.png
. f-HPにおける生存割合(文献より引用)

■377人の患者が含まれた。このうち、原因抗原と疑われるものは225人(60%)で同定された。疑い抗原の同定(調整後HR0.69、95%CI 0.48-0.99、p=0.04)およびその後の抗原回避(調整後HR 0.47、95%CI 0.31-0.71、p<0.001)は、全死亡および移植の減少に関連していた。抗原の同定が疑われたものの、回避しなかった者および抗原が同定できなかった者は、いずれも全死亡または移植のリスクが高かった(それぞれ,調整済みHR 2.22,95% CI 1.34-3.69,p=0.002 vs 調整済みHR 2.09,95% CI 1.34-3.26,p=0.001 )。鳥類抗原への曝露は、他の抗原サブタイプと比較して良好な転帰と関連していた(調整後HR 0.63,95% CI 0.43-0.93,p=0.02)。







by otowelt | 2022-10-24 00:53 | びまん性肺疾患

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


by 倉原優
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