免疫不全患者における肺クリプトコッカス症の症状・画像所見


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肺クリプトコッカス症は年に何度か診療しますが、空洞になっている症例は目にしたことがないので、少し驚きました。


Xiong C, et al. Comparison of the clinical manifestations and chest CT findings of pulmonary cryptococcosis in immunocompetent and immunocompromised patients: a systematic review and meta-analysis. BMC Pulm Med . 2022 Nov 11;22(1):415.

  • 概要
■本研究の目的は、免疫正常者と免疫不全者の肺クリプトコッカス症患者の臨床症状および胸部CT所見の違いを比較するために、システマティックレビューおよびメタナアリシスをおこなうことである。

■PubMed,EMBASE,Cochrane Library,Web of Sciencesの各データベースを用いて、2021年9月30日までに関連研究を広範囲に検索した。免疫不全・免疫正常の肺クリプトコッカス症患者の臨床症状および胸部CT所見を比較した研究を対象とした。

■免疫不全の肺クリプトコッカス症患者248例、免疫正常の肺クリプトコッカス症276例を含む9件の研究が解析に含まれた。NOSスコアは5以上であり、中程度のバイアスを示した。免疫不全患者では、高齢者(60歳以上)の割合が免疫正常者群に比べ有意に高かった(オッズ比2.90, 95%信頼区間1.31-6.43, Z = 2.63, p = 0.01)。発熱(OR = 7.10, 95% CI (3.84-13.12), Z = 6.25, p < 0.000)および頭痛(OR = 6.92, 95% CI (2.95-16.26), Z = 4.44, p < 0.000 )は免疫不全患者でより一般的だった。胸部CT所見では、免疫不全患者では上葉に病変が多く分布していた(オッズ比1.90, 95%信頼区間1.07-3.37, Z = 2.2, p = 0.028)。空洞(オッズ比5.11, 95%信頼区間2.96-8.83, Z = 5.86, p = 0.00),すりガラス陰影(オッズ比5.27, 95%信頼区間1.60-17.35, Z = 2.73, p = 0.01)、縦隔リンパ節腫大(オッズ比2.41, 95%信頼区間1.12-5.20, Z = 2.24, p = 0.03) がある患者の割合は免疫不全で有意に高かった。






by otowelt | 2022-12-05 00:59 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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