NOZOMI研究:日本人におけるテゼペルマブの安全性は?
2023年 03月 17日
みなさんご存知、テゼペルマブのNOZOMI研究です。オンラインパブリッシュからかなり時間があいていますが、今月掲載ということで紹介させていただきます。
現時点ではテゼペルマブをファーストで用いる説得力がもう少し欲しいところではあります。いやしかし、アストラゼネカにとっては、ファセンラとテゼスパイアの両端を抑える戦略で、非常に理にかなったプロモーションになると思います。
- 概要
■これは、日本人重症コントロール不能喘息患者を対象に、テゼペルマブの長期安全性を評価することを目的としたNOZOMI研究(第III相52週間非盲検単群試験)である。
■中~高用量ICSおよび少なくとも1種類の追加の喘息長期管理薬を使用し、OCS有無を問わず、12~80歳の重症コントロール不良喘息患者における4週ごとのテゼペルマブ210mg皮下投与の安全性と忍容性を評価した。探索的アウトカムとして、有効性(喘息増悪、肺機能、喘息コントロール)、薬物動態パラメータ、免疫原性を評価した。
■65例の患者(年齢中央値52歳)のうち、39例(60%)が合計94の有害事象を報告した(軽度49.2%、中等度7.7%、高度3.1%)(主に鼻咽頭炎[13/65])。2例の患者は、テゼペルマブに関連した一過性の注射部位反応があった。4例の患者がテゼペルマブとは無関係のSAEを報告し、1例が治療中止に至った。
■血中好酸球の減少を除けば、血液検査等の臨床パラメータに顕著な傾向や変化は観察されなかった。探索的アウトカムのうち、テゼペルマブは、試験期間中の喘息増悪率低減(0.11/患者年)、肺機能の改善(ベースラインからの気管支拡張前1秒量の平均差0.075±0.226L)、ベースラインからの喘息コントロール率(52週目71.4%)と関連していた。
by otowelt
| 2023-03-17 00:55
| 気管支喘息・COPD