EVER-ILD試験:NSIPパターンのILDに対するMMF+リツキシマブ
2023年 05月 27日
PPFもそうなんですが、ILDでは割とヘテロと思われる集団をホモな概念として扱う臨床試験が増えている気がします。これは、問題ないのでしょうか?
- 概要
■NSIPパターンのILDの標準治療として、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)がファーストステップの治療、リツキシマブはレスキュー治療として提案されている。
■膠原病関連ILDまたはIIPsでNSIPパターン(病理・臨床・胸部HRCTの統合で定義)を有する患者を、ランダム化二重盲検2並行群間プラセボ対照試験(NCT02990286)で、MMF(1日2g)に加え、1日目と15日目にリツキシマブ(1000mg)またはプラセボを6か月間投与する群に1:1の割合でランダムに割り付けた。主要評価項目は、ベースラインから6か月後までの予測FVC変化でMMRMで評価された。副次的評価項目は、6か月までのPFSおよび安全性とした。
■2017年1月から2019年1月にかけて、ランダム化された122例の患者が、リツキシマブ(n=63)またはプラセボ(n=59)を少なくとも1回投与された。%FVCのベースラインから6か月までの最小二乗平均変化量は、リツキシマブ+MMF群で+1.60(標準誤差1.13)、プラセボ+MMF群で-2.01(標準誤差1.17)だった(群間差3.60[95%信頼区間0.41~6.80];p=0.0273)。PFSはリツキシマブ+MMF群で良好であった(ハザード比0.47 [95%信頼区間0.23 to 0.96]; p=0.03)。重篤な有害事象は、リツキシマブ+MMF群26人(41%)、プラセボ+MMF群23人(39%)に発現した。感染症は、リツキシマブ+MMF群で9件(細菌感染症5件、ウイルス感染症3件、その他1件)、プラセボ+MMF群で細菌感染症4件が報告された。
by otowelt
| 2023-05-27 00:18
| びまん性肺疾患